株の始め方:口座開設から初めての注文までを図解
株は「証券口座を開く→入金する→銘柄を選ぶ→注文する」の4ステップで買えます。日本株はふつう100株単位ですが、1株から買える「単元未満株」を用意している証券会社もあります。注文では「成行」と「指値」のちがいと、口座の区分(特定口座・NISAなど)を確認してから出すことが大切です。
株を買うまでの流れ(4ステップ)
株の仕組みそのものは株式とは?(10分でわかる)で説明しています。ここでは、実際に買うまでの手順を順番に見ていきます。
- 証券口座を開くネットで申し込める。本人確認書類とマイナンバーが必要。NISA口座も同時に申し込める
- お金を入金する銀行口座から証券口座へ。注文の前に、買うのに必要なお金を入れておく
- 銘柄を選ぶ会社名や銘柄コードで検索し、株価と「何株から買えるか」を確認する
- 注文する株数・価格の指定(成行/指値)・口座の区分を選んで注文。成立(約定)したか確認する
口座を開くときに選ぶ「口座の種類」
証券口座を開くときは、利益にかかる税金をどう扱うかで、口座の種類を選びます。ふつうの口座で出た利益や配当には、2026年11月時点で20.315%の税金がかかります。
| 口座の種類 | 税金の計算 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 特定口座(源泉徴収あり) | 証券会社が計算し、税金も差し引いて納める | 原則として不要 |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 証券会社が計算し、年間の報告書を作る | 利益が出たら原則として自分で行う |
| 一般口座 | 自分で計算する | 利益が出たら原則として自分で行う |
| NISA口座 | 非課税の枠の範囲内なら税金がかからない | 不要 |
ポイント 手続きをなるべく少なくしたい場合は「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶと、税金の計算と納付を証券会社が行います。ただし、ほかの口座の損失と相殺したいときなどは、確定申告が必要になります。
NISA口座は、ふつうは特定口座や一般口座とあわせて開きます。株を注文するときは、どの口座で買うか(口座区分)を毎回選ぶので、NISAで買うつもりなら「NISA」になっているか確認しましょう。
必要なお金:100株単位と「1株から」のちがい
日本取引所グループによると、国内の株は2018年10月から100株単位で売買されています。そのため、買うのに必要なお金の目安は「株価×100株」です。
計算の条件(仮定):株価2,000円と仮定した計算例。売買手数料は含まない。株価は毎日変わる。
一方、100株に満たない株数で売買できる単元未満株の仕組みを用意しています。1株単位で買えるので、少ないお金で始めたり、複数の会社に分けて買ったりしやすくなります。
| 単元株(100株単位) | 単元未満株(1株から) | |
|---|---|---|
| 必要なお金 | 株価×100株 | 株価×1株から |
| 配当金 | 持っている株数に応じて受け取れる | 持っている株数に応じて受け取れる |
| 株主総会の議決権 | ある | ない(会社法で定められている) |
| 株主優待 | 対象になることが多い | 100株以上を条件にする会社が多く、受けられない場合がある |
| 注文の方法・手数料 | 取引所の時間中に売買できる | 取り扱う銘柄、注文できる時間、値段の決まり方、手数料が証券会社ごとにちがう |
単元未満株を使うときは、証券会社の説明ページで「どの銘柄が対象か」「注文がいつ成立するか」「手数料はいくらか」を確認しましょう。
注文のしかた:成行と指値のちがい
注文の基本は「成行(なりゆき)」と「指値(さしね)」の2つです。日本取引所グループは、成行を「どの値段でもよいから買いたい/売りたい注文」、指値を「指定した値段以下で買いたい/以上で売りたい注文」と説明しています。
- 値段を指定せず、そのときの値段で売買する
- 成立(約定)しやすく、すぐに買いたいときに向く
- 値動きが大きいときは、思ったより高く買うことがある
- 「◯円以下で買う」と値段を指定する
- 指定より高い値段で買うことはない
- 指定した値段まで下がらないと、成立しないことがある
注文画面では、主に次の項目を入力します。
| 入力する項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | 会社名や4桁の銘柄コードで選ぶ |
| 売り・買い | 「買い」を選ぶ(初心者はまず自分のお金で買う現物取引から) |
| 株数 | 単元株なら100株の整数倍。まちがえると残高不足で注文できないことがある |
| 価格 | 成行か指値か。指値なら値段も入れる |
| 有効期限 | 「当日」「期間指定」など。当日の注文は、成立しなければその日のうちに取り消される |
| 口座区分 | 特定口座・一般口座・NISAのどれで買うか |
注文を出したら、約定(取引の成立)したかどうかを注文照会の画面で確認します。指値注文は成立しないこともあるので、出しっぱなしにしないようにしましょう。
取引時間と、お金・株の受け渡し
東京証券取引所の取引時間は、午前(前場)と午後(後場)に分かれています。2024年11月5日から、午後の終わりが15時30分に延びました。
土曜・日曜・祝日と、12月31日〜1月3日は取引がありません。取引時間外にも証券会社のサイトやアプリで注文は出せますが、成立するのは次に取引所が開いてからです。
株を買ったときのお金の支払いと、株が自分のものになる日(受渡日)は、約定した日を含めて3営業日目です。たとえば祝日がなければ、月曜に約定した株の受渡日は水曜になります。売ったときの代金も、ふつうは受渡日に口座へ入ります。
始める前に知っておきたいメリットと注意点
株は、会社の成長を分かち合える一方で、値下がりのリスクもあります。両方を知ったうえで始めましょう。
- 株価が上がれば、売ったときに値上がり益が出る
- 配当金を受け取れる場合がある(単元未満株でも株数に応じて受け取れる)
- 1株から買える仕組みを使えば、少ないお金で始められる
- ふつうの売買(現物取引)なら、出したお金以上を失うことはない
- 株価が下がれば損をする。元本の保証はない
- 会社が倒産すると、株の価値がほとんどなくなることがある
- 配当や株主優待は、減ったりなくなったりすることがある
- 1社に集中すると、値動きの影響を大きく受ける
- 生活に必要なお金ではなく、当面使わないお金で買う
- 株数(100株か1株か)と、必要な金額をもう一度確認する
- 成行か指値かを選び、指値なら値段を確認する
- 口座区分(特定口座・NISAなど)が意図したものになっているか確認する
- 「必ず上がる」などの勧誘やSNSの情報をうのみにしない
よくある質問
株はいくらから買える?
100株単位で買う場合は「株価×100株」に手数料を足した金額が目安です。単元未満株を扱う証券会社なら、1株分の金額から買えます。
成行と指値、初心者はどちらを使えばいい?
すぐに買いたいなら成行、買う値段を決めておきたいなら指値が向いています。成行は思ったより高く買うことがあり、指値は成立しないことがある、というそれぞれの注意点を知ったうえで選びましょう。
単元未満株でも配当金はもらえる?
はい。配当金は持っている株数に応じて受け取れます。ただし、株主総会の議決権はなく、株主優待は100株以上を条件にしている会社が多いです。
まとめ
- 株は口座開設→入金→銘柄選び→注文の4ステップで買える
- 必要なお金の目安は株価×100株。単元未満株なら1株から買える
- 注文は**成行(成立を優先)と指値(値段を優先)**のちがいを知って選ぶ
- 注文前に株数・価格・口座区分を確認し、約定したかも確かめる
自分に合う証券会社を探すときは、取引したい商品と重視したいことを選ぶだけの証券会社マッチングも使ってみてください。
(主な参考:日本取引所グループ、国税庁、e-Gov法令検索(会社法)、各証券会社の初心者向け解説)