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iDeCoの始め方:申し込みに必要なものと6つの手順

iDeCoは「金融機関を1つ選ぶ → 加入を申し込む → 審査を待つ → 運用商品の配分を決める」の流れで始めます。申し込みから掛金の引き落としが始まるまで、1〜2か月ほどかかるのが一般的です。必要なものと手順、始める前に知っておきたい注意点を順番に整理します。

1社だけiDeCoの口座を持てるのは、1人1つの金融機関だけ
1〜2か月申し込みから加入完了まで、1〜2か月ほどかかるのが一般的
60歳まで積み立てたお金は、原則60歳まで引き出せない

iDeCoを始める前に知っておきたいこと

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を出して運用し、原則60歳以降に受け取る私的年金の制度です。掛金が全額所得から差し引かれる、運用で出た利益に税金がかからない、といった税金の優遇があります。仕組みのくわしい説明は10分でわかるiDeCoにまとめています。

申し込む前に、次の3点を確認しておきましょう。

  • 加入できる人:国民年金に加入している人が対象です(原則65歳未満。2026年11月時点)。自営業・フリーランス、会社員・公務員、専業主婦(主夫)など、働き方によって掛金の上限がちがいます
  • 口座は1人1つ:iDeCoを申し込む金融機関(運営管理機関)は、自分で1社だけ選びます。すでにその金融機関に証券口座や銀行口座があっても、iDeCo用の口座は別に開きます
  • 原則60歳まで引き出せない:途中で掛金を止めることはできますが、積み立てたお金は原則60歳まで受け取れません
  1. 金融機関を選ぶ手数料・商品・サービスを比べて1社に決める
  2. 申込書類を用意するWebで申し込める金融機関もある
  3. 必要事項を記入して提出掛金額・引き落とし口座もここで決める
  4. 審査を待つ国民年金基金連合会の審査。1〜2か月ほど
  5. 完了通知が届いたら初期設定ログインして運用商品の配分を決める
  6. 掛金の引き落としが始まる原則、毎月26日に前月分が引き落とされる
図1:iDeCoを始めるまでの6つの手順

手順1:金融機関(運営管理機関)を選ぶ

iDeCoは、証券会社・銀行・保険会社など、運営管理機関として登録されている金融機関を通して申し込みます。iDeCo公式サイトによると、約160の金融機関が取り扱っています。選ぶときによく挙げられるポイントは次の3つです。

比べるポイント 見ておきたいこと
手数料 毎月かかる口座管理の手数料。運営管理機関の手数料は金融機関ごとにちがい、無料のところもある
運用商品 選べる商品の数と種類(1つの金融機関で3〜35商品)。投資信託の信託報酬(保有中のコスト)も確認
サービス Webで申し込みや手続きが完結するか、電話や窓口で相談できるか

手数料は1か月あたりでは数十円〜数百円のちがいでも、iDeCoは何十年も続けることが多いため、長く続けるほど差が大きくなります。投資信託のコストについては信託報酬とは?で解説しています。

ポイント 金融機関はあとから変更することもできます。ただし、資産の移しかえが終わるまでに書類の提出から2〜3か月ほどかかり、手数料がかかる場合もあります。最初によく比べておくと安心です。

手順2〜3:申し込みに必要なものと書類の提出

申し込みは、金融機関から加入申出書などの書類を取り寄せて記入・返送するか、Webで行います。Webで申し込みが完結する(電子申請ができる)かどうかは、金融機関によってちがいます。

一般的に、次のものを用意しておくとスムーズです。

用意するもの 内容
基礎年金番号 基礎年金番号通知書や青色の年金手帳、ねんきんネットなどで確認できる
本人確認書類 運転免許証など(申し込み方法によって要否や種類がちがう)
掛金を引き落とす口座 自分名義の銀行口座。書面の場合は届出印が必要なことがある
勤め先の情報(会社員・公務員) 勤め先の企業年金(企業型DCなど)の有無。上限額の区分に関わる

申し込みのときに、毎月の掛金額も決めます。掛金は月5,000円以上、1,000円単位です。上限は働き方によってちがいます(2026年11月時点)。

加入する人 掛金の上限(月額)
自営業・フリーランスなど 6.8万円(国民年金基金などと合算)
会社員で企業年金なし 2.3万円
会社員で企業年金あり・公務員 2.0万円(企業年金等の掛金との合計にも上限あり)
専業主婦(主夫) 2.3万円

なお、2026年12月分の掛金からは上限が引き上げられます(会社員・公務員は月6.2万円、自営業者などは月7.5万円。企業年金などとの合算)。くわしくは2026年12月のiDeCo改正で説明しています。掛金額は1年(12月〜翌年11月)に1回変更できます。

会社員は「掛金の払い方」で勤め先の手続きが変わる

会社員・公務員は、掛金の払い方を「個人払込(自分の口座から引き落とし)」か「事業主払込(給与から天引き)」から選びます。

  • 個人払込:2024年12月の制度改正で、勤め先に記入してもらう証明書は不要になりました。勤め先の事務は必要ありません
  • 事業主払込(給与天引き):勤め先の事務が必要になるため、勤め先に書類の記入・証明を頼みます。給与天引きができるかどうかは勤め先によってちがいます

手順4〜6:審査、初期設定、引き落としの開始

書類を提出すると、国民年金基金連合会で加入資格の審査が行われます。加入が完了するまで1〜2か月ほどかかるのが一般的で、書類に不備があると戻ってきて、さらに時間がかかります。

加入が完了すると、完了の通知と、加入者用サイトのIDなどが届きます。ログインして、運用商品と配分(掛金の何%でどの商品を買うか)を確認・設定しましょう。申し込みのときに配分を指定する金融機関もあります。

掛金は原則として、納付する月の翌月26日(休みの日は翌営業日)に口座から引き落とされます。月の中旬以降に申し込んだ場合などは、最初の引き落としが翌々月になり、2か月分がまとめて引き落とされることもあります。

運用商品は「元本確保型」と「投資信託」

iDeCoの運用商品は、大きく2つに分かれます。

○ いいところ
  • 元本確保型(定期預金・保険):元本が確保されるように作られていて、値下がりの心配が小さい
  • 投資信託:株や債券などで運用し、値上がりすれば資産が増える可能性がある
△ 気をつけること
  • 元本確保型:増え方はゆるやか。保険は、途中で解約すると元本を下回ることがある
  • 投資信託:値下がりして、受け取る額が掛金の合計を下回ることがある

配分は1%単位で決められ、加入後もいつでも変更できます。なお、配分を指定しないまま一定の期間がたつと、金融機関があらかじめ決めた商品(指定運用方法)で運用されます。金融機関は特定の商品をすすめることはできないので、商品は自分で選びます。投資信託の仕組みは10分でわかる投資信託で解説しています。

始める前に確認したい注意点

iDeCoは税金の優遇が大きい一方で、自由に引き出せないなどの制約もあります。両方を見て判断しましょう。

  • 原則60歳まで引き出せない:教育費や住宅資金など、60歳より前に使う予定のお金には向きません。加入期間が10年に満たない場合は、受け取りを始められる年齢が60歳より遅くなります
  • 手数料がかかる:加入時に2,829円、掛金を納めるたびに105円(いずれも国民年金基金連合会の手数料)がかかります。このほかに金融機関や信託銀行の手数料がかかる場合があります
  • 元本割れすることがある:投資信託で運用すると、値下がりして掛金の合計を下回ることがあります
  • 所得税・住民税がかからない人は、掛金の所得控除の効果がない:運用益が非課税になる点や、受け取るときの控除は使えます

60歳より前に使うかもしれないお金は、いつでも引き出せるNISAで用意する方法もあります。2つの制度の使い分けはNISAとiDeCo、どっちから始める?で整理しています。

よくある質問

Q. iDeCoの申し込みにお金はかかる? 加入時に、国民年金基金連合会の手数料として2,829円がかかります(初回の掛金から差し引かれます)。このほか、金融機関によって毎月の口座管理の手数料がかかる場合があります。

Q. 会社員は、勤め先に何か書いてもらう必要がある? 自分の口座から掛金を引き落とす「個人払込」なら、2024年12月以降は勤め先の証明書は不要です。給与天引きの「事業主払込」を選ぶ場合は、勤め先の手続きが必要です。

Q. 申し込んだ月から積み立てが始まる? 始まらないことが多いです。審査に1〜2か月ほどかかり、掛金は翌月26日に引き落とされるため、最初の引き落としまで時間がかかります。年内の所得控除を受けたい場合は、早めに申し込むと安心です。

まとめ

  • iDeCoは金融機関選び → 申し込み → 審査 → 配分の設定 → 引き落とし開始の流れで始める
  • 金融機関は1人1社だけ。手数料・運用商品・サービスを比べて選ぶ
  • 申し込みには基礎年金番号と引き落とし口座などが必要。会社員でも「個人払込」なら勤め先の証明書は不要
  • 加入完了まで1〜2か月ほど。積み立てたお金は原則60歳まで引き出せないので、無理のない掛金で

iDeCoの金融機関は、証券会社や銀行など多くの選択肢があります。制度の仕組みを10分でわかるiDeCoで確認したうえで、証券会社マッチングなども使って比べてみてください。

(主な参考:国民年金基金連合会(iDeCo公式サイト)。制度・金額は2026年11月時点)

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このページは金融に関する一般的な情報の提供を目的としており、特定の商品の購入をすすめるものではありません。投資の判断はご自身で行ってください。制度や数値は更新日時点の公表情報にもとづいています。

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